ネットワークを監視し、楽しくゲームができるように環境を整え、安定したシステムを提供しています。
クラウドゲームエンジニアとは?
新たなゲーム体験を生み出す職業
クラウドサービスを利用したゲームストリーミングサービスをクラウドゲームと呼びます。以前はゲームオンデマンドとも呼ばれていたので、そちらに聞き覚えのある人もいるのではないでしょうか。クラウド技術の発展によりユーザーがゲーム機やパソコンを持たずにゲームをプレイすることができるクラウドゲームが登場しました。クラウドゲームサービスでは動画を見るのと同じようにスマホやWebブラウザを使って最新ゲームが遊べるようになるなど新たなゲーム体験を生み出しています。最近ではGoogleのStadia、Sonyが提供している「PS Now」「Nvidia」とソフトバンクが共同で運営している「Geforce Now」などをはじめとした様々なクラウドゲームサービス開始され、今盛り上がりを見せているジャンルです。そんなクラウドゲームサービスのシステム構築、保守運営をするのがクラウドゲームエンジニアです。
クラウドゲームエンジニアってどんな仕事?
ゲーム開発やクラウド技術など様々な分野のスキルが求められる仕事
クラウドゲームエンジニアはゲームプログラマーではなくクラウドエンジニアやインフラエンジニアに近い職種です。ゲームとユーザーを繋げるネットワークシステムを構築することで、ユーザーへサービスを届けます。クラウドゲームは一般的なクラウドサービスと違い、急激なアクセス増加によるネットワークの処理などゲーム特有の問題にも対処できるようなシステムが求められます。スマートフォンアプリでは重い処理をクラウドサーバーで一部代行することで負荷の高い演出を可能にするといった使い方をしているアプリもあります。クラウドゲームはオンラインゲームとは違いユーザー側での処理はほとんどなく、クラウドサーバーで処理をするためスマートフォンのような低スペックな環境でも最新のハイエンドPC向けゲームを遊ぶことができるといったメリットがあるので新たなニーズを掘り起こすことが期待されています。
設計
提供するサービスに合わせたシステムの設計をします。アクセスが集中してサーバーが落ちてしまうような事態など様々な可能性を想定して設計をおこないます。
構築
設計をもとにシステムを構築します。サーバーやネットワーク、クラウドの知識などを駆使してシステム開発をおこないます。
保守・運用
サービスを安定的に提供するために保守・運用管理をします。クラウドゲームのようなサービスではシステムが24時間安定して動作することが当たり前のように求められ、それがサービスへの信頼へと繋がります。
どうすればクラウドゲームエンジニアになれる?
クラウドゲームエンジニアへの道のり
新しい職業で前例もまだ少ないため、これといった就職ルートというものはありません。クラウドサービスやサーバーサイトの知識のようなクラウドエンジニアとしてのスキルや語学能力などのスキルを習得していると役に立つでしょう。GoogleのクラウドゲーミングサービスであるStadiaの求人ではプログラミング言語のC、C++のスキル、PythonやBashでのスクリプト作成、OpenGLやDirextX、Vulkanなどのグラフィックライブラリの実務経験などが歓迎スキルとして挙げられていました。実務経験を重視している企業が多いので大学の情報学部や専門学校のIT系コースを卒業したのち、ゲーム制作会社やクラウド系企業へと就職して実務経験を積むことでクラウドゲームエンジニアへの道が開けてくるでしょう。
求められる知識・資質
クラウドサービスの知識
AWS、Azure、GCPといったクラウドサービスの勉強をしましょう。最近ではGame Platform for Azureのようなクラウドゲーム向けのサービスなども登場しています。
プログラミングスキル
クラウドゲームエンジニアに必要なC、C++、Pythonなどの言語やOpenGL、DirectX、Vulkanといったグラフィックライブラリのスキルを覚えましょう。
コミュニケーション能力
クラウドゲームのプラットフォーマーは大規模な開発や自社サービスと提携している外部企業への技術支援なども行うので円滑なコミュニケーション能力が大切になります。
クラウドゲームエンジニアに必要な資格や試験情報
クラウドゲームエンジニアになるために必要な資格や試験はありませんが、基本的なIT関係資格を取得していると就職などで役立ちます。基本情報技術者試験はIPAが開催している国家資格です。比較的難易度が低いため在学中に取得してしまう人も多い資格です。クラウドサービスへの知識を深めたいのであればAWS認定と言う資格がおすすめです。Amazonが運営するクラウドサービスであるAWSには、難易度に応じていくつかの公式の認定試験があります。 AWSはクラウドサービスとしてはトップクラスのシェアを誇るサービスなのでAWS認定を取得しておくと就職や転職に有利になるでしょう。