情報セキュリティマネジメント試験(SG)
情報セキュリティマネジメント試験(SG)はこんな資格!
- 情報セキュリティ人材として基本的なスキルがあることを証明できる
- 合格率は高めで推移
- サイバー攻撃や情報漏洩などの脅威に対処するための資格
情報セキュリティマネジメント試験とは?どんな資格?
情報セキュリティマネジメント試験は経済産業省が認定している国家資格。この資格を取得することで情報セキュリティに関する基本的な知識を持っていることを証明できます。
ITエンジニアやセキュリティエンジニア志望で「情報処理技術者資格を取りたい」と思っている人や「ITパスポート試験じゃ簡単すぎるかな」と思っているような人にはオススメの資格です。
サイバー攻撃や内部からの情報漏洩のような脅威が増える中、そうした脅威から組織を守る人材への需要は増加しています。情報セキュリティ人材として活躍を目指すならぜひ取得を目指してみましょう。
情報セキュリティマネジメント試験に合格するメリットはなんですか?
いまやどんな業種であってもサイバー攻撃や情報漏洩の脅威とは無関係ではいられません。そうした状況下において、情報セキュリティのスキルを持っているということは大きなメリットとなります。
情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善などに関わり組織のセキュリティ意識を高める一方で、万が一トラブルが発生した時も適切な対応で被害を最小限に食い止めるような実務面での働きが期待されています。
もちろん国家資格なので就職活動の際のアピールポイントとしても利用可能です。情報セキュリティ人材の不足が叫ばれる中こうした資格を持っていることは就職や実務で役立つでしょう。
試験の難易度はどのくらいですか?
ここ最近の合格率は以下の通りです。
令和元年度 | 平成30年度 | 平成29年度 | 平成28年度 | |
---|---|---|---|---|
受験者数 | 36,669 | 38,992 | 42,069 | 43,877 |
合格率 | 49.4% | 49.9% | 58.4% | 79.0% |
情報セキュリティマネジメント試験は平成28年度から実施されています。合格率を見るとわかるように初年度は合格率が80%近くもある合格者の非常に多い年となりました。
その後少しずつ合格率は減っていますが依然として50%近い合格率を保っています。
IPAの基準で同じレベルとされている基本情報技術者試験の合格率が25%ほどなのを考えると難易度の低い試験であるといえます。
独学でも過去問や参考書を使った勉強をしっかりと行えば十分合格を目指せるでしょう。勉強の仕方がよくわからない、何から始めていいのかわからないといった悩みをもつ場合は専門学校や対策講座のような場所で基礎から体系的に学ぶと良いでしょう。
いきなり情報セキュリティマネジメント試験を受けても大丈夫?
情報セキュリティマネジメント試験の1つ下のレベルにITパスポート試験というものがあります。
しかし、ITパスポート試験はすべての社会人に向けた試験なので、もう少し専門的な勉強がしたくてなおかつ自信があるならいきなりこの情報セキュリティマネジメント試験を受験してしまっても大丈夫です。
難易度の項目でも触れましたが同じレベルとされる基本情報技術者試験の合格率が25%であることを考えると最初に合格率の高い情報セキュリティマネジメント試験へ挑戦するのは理にかなっていると言えるでしょう。
試験の時期は?
新型コロナウィルス感染拡大の影響により基本情報技術者試験と共に試験時期と試験形式の変更がおこなわれました。
以前は年2回春期と秋期に実施されていましたが、これからは上期と下期と呼ばれる時期にコンピューターを使ったCBT形式という方法で実施されることとなります。
わかりやすく例をあげると令和3年度上期試験は7月1~28日までの間に試験実施期間が設けられ、事前に受験申込を済ませた受験者はその期間中で都合の良い日に自分で試験の予約を入れるような形式となりました。
午前試験と午後試験を別の日に受験することもできるため以前よりも柔軟な試験日程を組むことも可能です。
会場の席に限りがあるため希望する日時や会場が満席になってしまうことも考えられます。早めの予約が肝心です。
また、受験手数料として5700円の費用がかかります。
試験形式
時間区分 | 試験時間 | 出題形式 | 出題数 | 解答数 |
---|---|---|---|---|
午前 | 90分 | 選択式 | 50問 | 50問 |
午後 | 90分 | 選択式 | 3問 | 3問 |
午前午後ともに満点は100点、合格の目安となる基準点は60点となっています。
まだ進路も悩んでいる…
どんな職業で役に立つ?
資格が役立つ業界・職業
セキュリティエンジニア
情報セキュリティのスペシャリストであるセキュリティエンジニアはサイバー攻撃の脅威が増す現代において重要な役割を果たす職業の1つです。 その豊富なセキュリティ知識による万全の対策は企業の価値を上げユーザーの安全安心を守ることに繋がります。 情報セキュリティマネジメント試験で学んだ知識を活かして強固なセキュリティを構築しましょう。
≫ホワイトハッカー専攻ページへシステムエンジニア
ITの普及にともない需要が高まり続けているシステム開発、そのシステム開発の中心的存在がシステムエンジニア(SE)です。 顧客の要望をもとに業務用システムを開発する仕事なのでシステムのセキュリティ対策には万全なものが求められます。
≫ゲームプログラマー専攻ページへ≫スーパーITエンジニア専攻ページへ
ゲームプログラマー
プログラミング技術を使いゲーム開発を行うのがゲームプログラマーです。ゲームでもインターネットを利用するのが当たり前となりました。ネットワークを利用することで起こる問題を未然に防ぐためにもセキュリティについて学んでおくと便利でしょう。
≫ゲームプログラマー専攻ページへ情報セキュリティマネジメント試験以外にはどんな資格があるの?
情報セキュリティマネジメント試験以外の国家試験には1レベル下のITパスポート試験、同レベルとされる基本情報技術者試験、1レベル上の応用情報技術者試験、2レベル上かつ情報セキュリティ系の資格である情報安全確保支援士試験といったものがあります。
それ以外にも高度情報処理技術者試験に分類される専門性の高い高難度試験を目指すことも可能です。IT分野にはさまざまなキャリアがあるので自分の目指すキャリアにあった資格へ挑戦するとよいでしょう。
基本情報技術者試験
IPAの基準では情報セキュリティマネジメント試験と同じくレベル2という扱いですが、情報セキュリティマネジメント試験の半分ほどの合格率しかないのでこちらの方が高難度の試験と考えた方がよいでしょう。
出題範囲が広く実務経験者であってもしっかり勉強しないと合格は難しいです。
情報処理技術者として基本的な知識を学ぶことができるのでITエンジニアとしてのスキルアップを目指すならぜひ取得しましょう。
ITパスポート試験
IPAの基準では最低ランクのレベル1です。ITをつかうすべての社会人に向けた資格なので基礎的なことを広く浅く問われます。情報セキュリティマネジメント試験が難しいと感じた人はまずITパスポート試験の合格を目指しましょう。
応用情報技術者試験
IPAの基準ではレベル3に位置付けられています。基本情報技術者試験の応用編といった感じの試験で出題範囲も基本情報技術者試験によく似ていますが、より深い知識を問われるので難易度が高いです。
記述式の試験も登場するため中途半端な理解では合格は難しいでしょう。試験が高難度なぶん応用情報技術者の資格を持っていることは高いスキルの証明となり就職活動でも有利になります。
合格後2年以内であれば高度情報技術者試験の一部免除が受けられるといった特典もあります。
情報安全確保支援士
情報セキュリティに特化した国家資格。IPAの基準では最高レベルのレベル4です。
情報セキュリティマネジメント試験と同じく情報セキュリティを専門に扱う試験ですが、非常に高難度の試験となります。
試験合格後も資格を維持するために講習を受講することが義務付けられているなど、資格取得後もスキルアップを続ける必要があります。